宇都宮泰氏のマスタリングにより唯一無二の音像を作り上げた話題の『Music Exists』シリーズ。「Music Exists Disc1」が発売まもなく完売となり「Music Exists Disc2」も在庫残りわずか、リリース毎に期待を大きく上回る内容で多くの音楽ファンをとりこにしている。
ほぼテニスコーツのみでレコーディング、演奏を行ってきた本シリーズですが、第三弾となる今作はテニスコーツと『Tan-Tan Therapy』(`06)、『Papa’s Ear』(`11)を共演&プロデュースした盟友「TAPE」を迎えてのレコーディング・セッション。テニスコーツの代表曲「違相」~純粋なセッションに至るまで、製作期間はまる2日間。レコーディングは、西川文章 (テニスコーツ「ときのうた」2011を録音)。ミックスは、西川文章とテニスコーツの共同、RCマスタリングは、Disc1, 2と同様、宇都宮泰。トランペットにpopoで活動する山本信記、また、トロンボーンに堀川賢祐が参加。
今回のレコーディングは、2015年10月に行われたTape、テニスコーツの日本ツアー中の2日間を使い、神戸市塩屋の旧グッゲンハイム邸にてレコーディングされました。目前に海の広がる好環境を得て、しなやかで伸びのある演奏が、日本のテクニカルチームによって初めてかたちになりました。
TAPEの音、演奏には強い個性があって、彼らじゃないと出ない音がある。だからこそ一緒に演奏しても、毎回うまくいくわけじゃない。この録音が始まった時、まずそれを痛感した。はじめ特にプランはなかった。塩屋に16時ぐらいに到着して、遅々とした進行でやっと2曲録れて、今日はもうこのぐらいかな、と駅前の定食屋にご飯を食べに行った。 そしたら、TAPEが「まだやれる! 」アピールをするので、半信半疑に録音を再開したら、いいのが3曲、どれも1テイクでするすると録れた!
次の日の録音は午前11時から始まったけど、調子いいままどんどん録れた。いやむしろ、どんどん良くなっていくようだ。遊びのように、自分が動物園で録った猿の鳴き声を流してみたら、そこからすごくいいトラックにもなった。最後に「音楽はある」、「違相」をやった。最高のテイクが一発で録れた。特に「違相」の時は録音最中に泣いてしまった。涙をボロボロと流しながらギターを弾き続けた。強烈な体験だった。今でも何度聴いても、この曲のコードが動き出すとこで涙が出てきてしまう。トーマスのキーボードはまるで美しい海の向こうからやってくるオーロラのようだ。喜怒哀楽を超えた、ただただ感動的な風だ。
これは自分の一生の中でも極めて幸せな瞬間だった。それが録音機されて、こうして何度でも聴けるのだ。本当に素晴らしいことだ。
植野隆司のライナー(的)ノーツ
収録内容
1. 違相
2. 音楽はある
3. モンキ
4. PaPa
5. 夜は眺め
6. レクイエム
7. なんじゃもんじゃ
8. トーマス・アザラシ
9. ダブル・アンドレアス
10. ヨハンのご飯
11. すっからかあん
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