1932年サイレント映画。会社を経営する父親が急死したため、堀野(江川宇礼雄)は大学を中退して父の跡を継ぎ、会社社長に就任した。1年後、堀野は大学の同窓だった斎木(斎藤達雄)ら3人を自分の会社に就職させるが、喫茶店の看板娘(田中絹代)をめぐって、堀野と斎木が三角関係になってしまう.。
お得意の学生喜劇の味わいを残しつつ、『生まれてはみたけれど』とも共通するサラリーマンの悲哀などを醸し出しながら繰り広げられる小津安二郎監督の青春コメディ。ただし暴力的なシーンがあるなど、彼の作品系譜としては異色な感も受ける。原作・脚本は小津とはデビュー作から遺作までの長きにわたるつきあいを続けた名コンビの野田高梧。
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