ドラムが16ビートを刻み始めるや、スポットライトが藤井フミヤを照らし出した。タイトなブラックジーンズに、目にも鮮やかなフューシャピンクのプルオーバー。近頃は全身を黒で固めることが多いだけに、衣装ひとつとっても新鮮に映る。オープニングナンバーは「Time Limit」。2007年にリリースしたアルバム「Order Made」からの1曲だ。ファンキーなチューンに官能的なリリックが絡み合い、超絶カッコいい。作詞作曲はステージ下手でキーボードを弾いている斎藤有太。そういえば同アルバム制作に携わったドラムスの屋敷豪太も、ベースの有賀啓雄もステージでプレーしているではないか。ギターは真壁陽平、パーカッションは大儀見元。トップクラスのミュージシャンが結集したバンドにも期待は高まる。
さように「FUMIYA FUJII LIVE HOUSE TOUR 2019 KOOL HEAT BEAT」は、藤井フミヤにとって特別だった。ソロデビューから26年にして挑んだ、初のライブハウスツアー。2019年11月2日の仙台を皮切りに、全国7都市で16公演開催。至近でパフォーマンスを見られる貴重なチャンスとあって、チケットは完売続出。会場に来られなかった多くのファンのために、12月27日の豊洲PIT公演はYouTubeで生配信された。その際の収録映像が今作で、テレビでは初放送となる。「大人っぽい感じのグルーヴで盛り上がって行こう」との言葉通り、ダンサブルなナンバーを中心に、最新アルバム「フジイロック」からチェッカーズ時代にまで遡っての、新旧の楽曲を散りばめた構成。もちろん、フミヤの伸びやかなヴォーカルが冴える「TRUE LOVE」、「Another Orion」等、名バラードも聴ける。極上のライブを、高精細なテレビの映像でいま一度。
【収録】2019年12月27日(金)豊洲PIT
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